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ミネラルとは?水に含まれる種類・働き・成分表示の見方を解説

水の知識

「ミネラルウォーター」「ミネラル豊富」「ミネラル不足」など、ミネラルという言葉はよく耳にします。

しかし、実際には何を指すのか、水からどのくらい取れるのか、硬水と軟水で何が違うのかは、少しわかりにくいものです。

ミネラルは体内で作れないため、食べ物や飲み物から取る必要がある栄養素です。ただし、ミネラルウォーターだけで必要量を満たそうとするのは現実的ではありません。

水に関係が深いのは、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどです。特にカルシウムとマグネシウムは、水の硬度や味にも影響します。

この記事では、ミネラルの基本的な意味、水に含まれる成分の役割、成分表示と硬度の見方、ミネラルウォーターを選ぶときの注意点をわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • ミネラルと無機質の意味
  • 水に含まれる主なミネラルの役割
  • 硬度と成分表示の見方
  • 水と食事から取るミネラルの違い
  • 赤ちゃんや持病がある方の注意点
水を選ぶときは「ミネラルが多いほどよい」ではなく、成分量、飲みやすさ、使い道、体質を一緒に確認しましょう。
目次

30秒でわかるミネラルの基本

項目結論
ミネラルとは体に必要な無機質の栄養素
体内で作れる?作れないため、食べ物や飲み物から取る
水に多い成分カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム
硬度との関係主にカルシウムとマグネシウムの量で決まる
水だけで補える?補助にはなるが、基本は食事全体で取る
多いほどよい?不足にも過剰にも注意が必要
選び方硬度、成分量、味、用途、体質で判断する
先に結論

ミネラルウォーターは水分補給の選択肢であり、食品や治療の代わりではありません。健康効果のイメージだけで選ばず、毎日飲める味か、料理に使えるか、家族の体質や健康状態に合うかを確認しましょう。

ミネラルとは何?

栄養の分野でいうミネラルは「無機質」とも呼ばれます。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、生体を構成する主要な4元素である酸素、炭素、水素、窒素以外の元素の総称と説明しています。

ミネラルは、体の構成材料になったり、筋肉や神経、酵素、体液などの働きを支えたりします。必要量は成分によって異なりますが、体内で合成できないため食事から取らなければなりません。

多量ミネラルと微量ミネラルがある

ミネラルは、1日に必要とされる量によって、多量ミネラルと微量ミネラルに分けられます。

分類日本人の食事摂取基準で扱う成分特徴
多量ミネラルナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン1日に比較的多く必要
微量ミネラル鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン必要量は少ないが重要

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、この13種類について基準が設けられています。

不足だけでなく過剰にも注意

ミネラルは体に必要ですが、多く取るほど健康になるわけではありません。成分によっては不足だけでなく、過剰摂取でも健康へ影響することがあります。

通常の食事と水だけで極端な過剰になるケースは多くありませんが、サプリメント、健康食品、便秘薬、制酸薬などを重ねて使う場合は注意が必要です。

水に含まれる代表的なミネラル

ミネラルウォーターのラベルには、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどの量が表示されていることがあります。

成分体内での主な役割水選びでの見方
カルシウム骨や歯、筋肉、神経などに関わるマグネシウムとともに硬度へ影響
マグネシウム酵素反応、筋肉、神経、骨などに関わる硬度、苦み、胃腸との相性に関係
ナトリウム体液、神経、筋肉の働きに関わる塩分制限中は量を確認
カリウム細胞内の水分、神経、筋肉などに関わる腎機能低下や制限がある人は確認

カルシウム

カルシウムは、骨や歯を構成するほか、筋肉の収縮、神経伝達、血液凝固などにも関わります。

水にも含まれますが、必要量を水だけで満たすのは難しいことが一般的です。牛乳・乳製品、小魚、大豆製品、青菜などの食品も含めて考えましょう。

マグネシウム

マグネシウムは、体内の多くの酵素反応、筋肉や神経、骨の形成などに関わります。カルシウムとともに、水の硬度を決める主要な成分です。

含有量が多い水は、苦みや重さを感じることがあります。また、体質や量によっては便がやわらかくなったり、下痢や腹痛につながったりする場合があります。

便通との関係は、ミネラルウォーターは便秘に効果がある?で研究結果と注意点を解説しています。

ナトリウム

ナトリウムは、体液のバランス、神経伝達、筋肉の働きに関係します。食事では主に食塩として取り、しょうゆ、みそ、加工食品、外食などから多くなりやすい成分です。

一般的な飲料水から取る量は食品より少ない場合が多いものの、製品差があります。塩分制限を受けている方や、乳児用ミルクに使う水を選ぶ方は表示を確認してください。

カリウム

カリウムは細胞内に多く存在し、体液のバランス、神経伝達、筋肉の収縮などに関わります。野菜、果物、いも、豆類などが主な供給源です。

健康な人では食事から適切に取ることが大切ですが、腎機能が低下している方は血液中のカリウムが高くなることがあります。医師から制限を受けている場合は、その指示を優先してください。

水に含まれる量は商品ごとに大きく違います。成分名が書かれているだけで「豊富」と判断せず、単位まで確認しましょう。

水の硬度はカルシウムとマグネシウムで決まる

硬度は、水に含まれる主にカルシウムとマグネシウムの量を、炭酸カルシウム相当量として表した指標です。一般的に、硬度が低い水を軟水、高い水を硬水と呼びます。

WHOは、飲料水に含まれる硬度について、通常見られる濃度では健康上の懸念を理由とした基準値を設けていません。硬度は、味や飲みやすさ、石けんの泡立ち、設備へのスケール付着などにも関係します。

比較項目軟水硬水
カルシウム・マグネシウム比較的少ない比較的多い
口当たり軽く、まろやかに感じやすい重さや苦みを感じる場合がある
料理だし、ご飯、お茶などに使いやすい料理によって食感や風味が変わる
胃腸との相性日常的に飲みやすい人が多い量によってお腹がゆるくなる場合がある
向いている人飲みやすさや料理への使いやすさを重視硬水の味に慣れ、成分を確認して選びたい

硬水と軟水の分類基準は国や機関によって異なる場合があります。「硬度○mg/Lなら必ず健康によい」といった境界ではありません。

分類や料理への向き不向きは、硬水と軟水はどう違う?で詳しく紹介しています。

ミネラルウォーターの成分表示を読む方法

成分を比較するときは、数値だけでなく単位をそろえる必要があります。商品によって「100ml当たり」と「1L当たり」が混在しているためです。

100ml当たりなら10倍して1L当たりへ換算

たとえば、カルシウムが「100ml当たり2mg」と表示されている場合、1L当たりでは20mgです。

ラベルの表示500ml飲んだ場合1L飲んだ場合
100ml当たり2mg10mg20mg
1L当たり30mg15mg30mg

成分量を比較するときは、同じ容量へ換算してから見比べます。複数の製品を飲み比べる場合も、表示の基準量を先に確認しましょう。

確認したい表示項目

  • 硬度
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • ナトリウム
  • カリウム
  • pH
  • 採水地・原水の種類
  • 栄養成分表示の基準量

pHは酸性・中性・アルカリ性の目安ですが、pHが高いほど健康効果が高いという意味ではありません。アルカリイオン水との違いは、アルカリイオン水とは?危険性や注意点で確認できます。

ミネラルウォーターだけで不足を補える?

飲料水はカルシウムやマグネシウムの摂取源の一つになり得ます。しかし、含有量は水源や製品によって大きく異なり、食生活全体の一部にすぎません。

WHOも、飲料水がカルシウム・マグネシウム摂取に寄与する可能性を認める一方、硬度やミネラル濃度に健康上の最低値・最大値を設定するにはデータが不十分としています。

ミネラルの基本は食事から

ミネラル主な食品例
カルシウム牛乳・乳製品、小魚、大豆製品、青菜
マグネシウム豆類、ナッツ、種実、全粒穀物、海藻
カリウム野菜、果物、いも、豆類
赤身肉、魚、貝類、大豆製品、青菜
亜鉛牡蠣、肉、魚、卵、乳製品

水は水分補給として飲み、ミネラルは多様な食品から取ると考えると、特定の水へ過度に依存せずに済みます。

サプリメントとは量と目的が違う

ミネラルウォーターに自然に含まれる成分と、サプリメントや医薬品で取る成分は、量も目的も異なります。

食事、水、サプリメント、薬から同じ成分を重ねていると、摂取量を把握しにくくなります。持病がある方、妊娠・授乳中の方、薬を使用している方は、医師や薬剤師へ確認してください。

水は毎日飲める味と続けやすさを優先し、ミネラル補給は食事全体で考えるとバランスを取りやすくなります。

「ミネラルが多い水ほど健康によい」は本当?

ミネラルは必要な栄養素ですが、含有量の多い水ほど全員に向いているわけではありません。

ミネラル量だけで判断しない理由
  • 必要量は年齢、性別、健康状態などで異なる
  • 普段の食事からもミネラルを取っている
  • 硬水は味や胃腸との相性が分かれる
  • 持病によって制限が必要な成分がある
  • 特定の水だけで病気や不調が改善するとは限らない

「美容」「ダイエット」「疲労回復」「デトックス」などをうたう情報を見るときは、含有量、研究対象、比較条件、販売元との関係なども確認しましょう。

シリカやバナジウムも、水の広告で取り上げられることがあります。詳しくは、シリカ水とは?成分・効果の考え方バナジウム水とは?健康効果と注意点をご覧ください。

赤ちゃんのミルクに使う水の注意点

粉ミルクを作る水は、「天然水だから安心」「ミネラルが多いから栄養になる」といった印象だけで選ばないでください。

農林水産省は、粉ミルクに水道水や国産ミネラルウォーターを使えると案内する一方、ミネラル分の多い硬水・非常な硬水は避けるよう説明しています。

  • 粉ミルクメーカーの作り方を優先する
  • 硬度とナトリウムなどの成分を確認する
  • 殺菌されていない井戸水・湧き水を使わない
  • 粉ミルクを溶かす湯温も確認する
  • 作り置きせず、必要な分を衛生的に作る

粉ミルクは無菌ではないため、水の種類だけでなく調乳温度と衛生管理が重要です。製品パッケージと公的機関の案内に従ってください。

赤ちゃんのミルクでは、ミネラル量だけでなく、湯温・濃度・器具の衛生管理も重要です。粉ミルクの表示どおりに作りましょう。

ミネラルが多い水に注意したい人

健康な成人が食品として適量の水を飲む範囲では、大きな問題にならないことが一般的です。ただし、健康状態によっては成分と水分量の管理が必要です。

医師や管理栄養士へ確認したい人
  • 腎臓病がある、または腎機能が低下している
  • 透析を受けている
  • 心臓病や肝臓病などで水分制限を受けている
  • カリウム、リン、ナトリウムなどの制限がある
  • 便秘薬、制酸薬、サプリメントを使用している
  • 乳児用の水を選んでいる

特に腎機能が低下していると、カリウムやマグネシウムなどを十分に排出できない場合があります。自己判断で「ミネラル豊富な水」へ切り替えず、治療方針を優先してください。

水道水・浄水器・天然水・RO水の違い

水の種類ミネラルの考え方確認したいこと
水道水地域・水源によって硬度や成分が異なる味、におい、地域の水質情報
浄水器の水製品により残る成分・除去対象が異なる除去物質、カートリッジ交換
天然水採水地由来のミネラルを含む硬度、成分、採水地、価格
RO水RO膜でろ過し、ミネラルを添加する場合もある処理方法、添加成分
浄水型サーバー水道水をフィルターでろ過するフィルター性能、清掃、料金

浄水器は、製品によって除去する物質と残る成分が異なります。詳しくは浄水器のメリット・デメリットをご覧ください。

天然水とRO水の違いは、天然水とRO水はどう違う?で比較しています。

ウォーターサーバーを選ぶ場合は、ミネラル量だけでなく、月額料金、ボトル交換、給水方法、契約期間も確認しましょう。主要サービスはウォーターサーバー主要メーカー比較から確認できます。

ミネラルについてのよくある質問

ミネラルとは何ですか?

ミネラルは無機質とも呼ばれ、体の構成やさまざまな生理機能に関わる栄養素です。体内で合成できないため、食べ物や飲み物から取る必要があります。

水にはどのようなミネラルが含まれますか?

代表的なのはカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムです。種類と量は水源や製品によって異なります。カルシウムとマグネシウムは水の硬度にも関係します。

ミネラルウォーターを飲めば不足を補えますか?

水もミネラルの摂取源になりますが、含有量は製品ごとに大きく異なります。必要なミネラルは多様な食品から取ることを基本とし、水は日々の水分補給として考えましょう。

硬水と軟水はどちらが体によいですか?

どちらかが全員に優れているわけではありません。軟水は飲みやすく料理にも使いやすい一方、硬水はカルシウムやマグネシウムが比較的多い特徴があります。味、用途、胃腸との相性で選びましょう。

ミネラルが多い水は便秘に効きますか?

マグネシウムを多く含む特定の水で便の硬さや排便回数が変化した研究はありますが、すべての硬水に同じ効果があるとはいえません。下痢や腹痛が出る場合もあり、便秘の治療の代わりにはなりません。

赤ちゃんのミルクにミネラルウォーターを使えますか?

水道水や条件に合う国産ミネラルウォーターを使用できますが、ミネラル分の多い硬水・非常な硬水は避けます。粉ミルクメーカーの表示に従い、硬度だけでなく調乳温度と衛生管理も確認してください。

天然水とミネラルウォーターは同じですか?

日常会話では近い意味で使われますが、商品表示上の分類や原水、処理方法によって異なります。「天然水」という言葉だけで判断せず、原水名、採水地、処理方法、成分表示を確認しましょう。

腎臓病でもミネラルウォーターを飲めますか?

腎機能や治療内容によって、水分、カリウム、マグネシウム、ナトリウムなどの管理が必要です。自己判断でミネラルが多い水を選ばず、主治医や管理栄養士の指示を優先してください。

まとめ|ミネラルは水だけでなく食事全体で考えよう

ミネラルは体内で作れず、食べ物や飲み物から取る必要がある栄養素です。水には主にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどが含まれます。

カルシウムとマグネシウムは硬度や味に影響しますが、含有量が多いほど健康によいとは限りません。ミネラルウォーターは、あくまで水分補給と食生活の一部です。

水を選ぶときのチェックポイント
  • 硬度は自分や家族が飲みやすいか
  • 成分表示の単位は100ml当たりか1L当たりか
  • 飲み水・料理・調乳などの用途に合うか
  • 胃腸へ負担を感じないか
  • 赤ちゃんや持病がある家族に適しているか
  • 無理なく続けられる価格と管理方法か

水は飲みやすさと続けやすさで選び、ミネラル補給はさまざまな食品を組み合わせて考えましょう。

内部リンク案

参考・確認元

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「ミネラル」
    https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-035.html
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
  • WHO「Chemical fact sheets: Hardness」
    https://www.who.int/publications/m/item/chemical-fact-sheets–hardness
  • WHO「Calcium and magnesium in drinking-water」
    https://www.who.int/publications/i/item/9789241563550
  • 農林水産省「赤ちゃんを守るために」
    https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/baby.html
  • 農林水産省「食品と放射能Q&A」粉ミルクに使う水の案内
    https://www.maff.go.jp/j/syouan/pdf/24.pdf
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