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硬水と軟水の違いとは?硬度・味・料理・赤ちゃんへの使いやすさをわかりやすく解説

水の知識

ミネラルウォーターのラベルを見ると、「軟水」「硬水」と書かれていることがあります。同じ水なのに、何が違うのか気になる方も多いのではないでしょうか。

硬水と軟水の主な違いは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量です。これらを一定の方法で換算した数値を「硬度」と呼び、数値が低い水を軟水、高い水を硬水と分類します。

日本の水道水や国産の天然水には軟水が多く、飲み水や和食、炊飯などに使いやすい傾向があります。一方、硬水には独特のミネラル感があり、好みや料理によって使い分けられます。

この記事では、硬度の基準、味や料理での違い、赤ちゃんのミルク作りで確認したいこと、ウォーターサーバー選びへの活かし方を、公的資料をもとに整理します。

この記事でわかること
  • 硬水と軟水を分ける「硬度」の意味
  • WHOで使われる硬度区分の目安
  • 飲み水・料理・赤ちゃんのミルクでの選び方
  • 天然水・RO水・浄水型サーバーの違い
  • 硬水・軟水についてのよくある疑問
普段使いなら軟水を選びやすいですが、硬水が悪いわけではありません。まずは硬度と用途の関係を見ていきましょう。
目次

30秒でわかる硬水と軟水の違い

比較項目軟水硬水
硬度低い高い
カルシウム・マグネシウム少なめ多め
味の傾向軽く、まろやかに感じやすいミネラル感や重さを感じることがある
日本の水水道水や国産天然水に多い国内では比較的少ない
料理和食、だし、炊飯に使いやすい一部の煮込み料理などで使われる
赤ちゃんの調乳粉ミルクの表示を確認して選ぶ高硬度の水は自己判断で使わない
選び方日常の幅広い用途向き味の好みや用途に合わせる
先に結論

飲み水、和食、炊飯、家族での共用まで幅広く考えるなら、軟水が扱いやすい選択肢です。硬水はミネラル感のある味を好む方や、用途に合わせて使い分けたい方に向いています。どちらが一律に「体によい」とは言い切れないため、健康効果だけを理由に選ばないことも大切です。

硬水と軟水は何で決まる?

硬水と軟水は、主にカルシウムとマグネシウムの量をもとに算出した「硬度」で分けられます。見た目では判断できないため、商品ラベルや水道局の水質情報で確認します。

硬度は炭酸カルシウム相当量で表す

日本の公定法では、カルシウムとマグネシウムの濃度から硬度を算出し、炭酸カルシウム相当量のmg/Lで表します。

硬度の計算式は、次のとおりです。

硬度の計算式

硬度(mg/L)=カルシウム(mg/L)×2.497+マグネシウム(mg/L)×4.118

たとえば、カルシウムとマグネシウムが少ない水ほど硬度は低くなります。ただし、硬度は水の安全性そのものを示す点数ではありません。

WHOで使われる硬度区分の目安

WHOの資料では、硬度を次のように区分しています。分類の呼び方は国や団体によって異なるため、商品を比べるときは分類名だけでなく数値を確認しましょう。

硬度区分の目安
60mg/L未満軟水
60〜120mg/L未満中硬水
120〜180mg/L未満硬水
180mg/L以上非常な硬水・超硬水

日本では、100mg/L未満を軟水、100mg/L以上を硬水とする簡易的な分け方も見られます。基準が違うことを理解したうえで、硬度の実数を見ると比較しやすくなります。

日本の水には軟水が多い

日本の水道水は、地域差はあるものの、全体として軟水が多い傾向にあります。硬度は水源や地質の影響を受け、地下水のほうが表流水より高くなる場合があります。

自宅の水道水の硬度を知りたい場合は、自治体や水道局が公開している水質検査結果を確認してください。

軟水のメリットと注意点

軟水はクセを感じにくく、飲み水から料理まで幅広く使いやすい水です。日本の水に慣れている方にとっては、日常用として選びやすいでしょう。

軟水の主なメリット
  • 軽く、まろやかな口当たりに感じやすい
  • 和食、だし、炊飯に取り入れやすい
  • お茶やコーヒーの香りを邪魔しにくい
  • 国内の水道水や天然水から選びやすい
  • 家族で共用しやすい

一方、硬水よりカルシウムやマグネシウムが少ないことを「栄養がない」と捉える必要はありません。ミネラルは水だけで補うものではなく、普段の食事全体から摂取することが基本です。

硬水のメリットと注意点

硬水には、カルシウムやマグネシウムが比較的多く含まれます。ミネラル感のある飲みごたえを好む方にとっては、軟水とは違う味わいを楽しめる水です。

硬水を選ぶ前に確認したいこと
  • 口当たりに重さや苦味を感じることがある
  • 普段軟水を飲んでいる人には飲みにくい場合がある
  • 商品によってマグネシウム量が大きく異なる
  • 健康上の効果を一律には断定できない
  • 乳幼児や食事制限のある人は自己判断で選ばない

硬水を飲んでお腹がゆるくなると感じる場合は、量を減らすか飲用を中止してください。持病がある方や、医師から水分・ミネラル摂取について指示を受けている方は、その指示を優先しましょう。

「硬水なら健康に良い」「飲めば便秘やダイエットに効く」とは言い切れません。体調に合わないときは無理に続けないでください。

料理には硬水と軟水のどちらが向いている?

家庭料理に幅広く使うなら、まずは軟水が扱いやすいでしょう。ただし、料理との相性は調理法や好みにも左右されます。

用途選びやすい水考え方
だし・味噌汁・煮物軟水素材やだしの風味を活かしやすい
炊飯軟水日本の米と合わせやすい
緑茶・紅茶軟水から試す香りや繊細な味を感じやすい
コーヒー好みで選ぶ硬度により酸味・苦味の印象が変わる
洋風の煮込み料理軟水・硬水の両方レシピや好みに合わせて使い分ける
毎日の調理全般軟水幅広い料理に取り入れやすい

料理別に水道水・浄水器・ミネラルウォーターを比べたい方は、料理に使う水は水道水・浄水器・ミネラルウォーターのどれがいい?も参考にしてください。

料理では「硬水か軟水か」だけでなく、味の好みや費用、毎日続けやすいかも大切です。まず普段の水で試してみましょう。

赤ちゃんのミルク作りで確認したいこと

赤ちゃんのミルク作りでは、硬度だけで水を決めないことが大切です。使用する粉ミルクの表示と、メーカーが案内する調乳方法を最優先にしてください。

高硬度の水は自己判断で使わない

粉ミルクは、決められた量の水で調乳したときに必要な栄養バランスになるよう設計されています。高硬度のミネラルウォーターを使うと水由来のミネラルが加わるため、商品表示で適否を確認できない水は避けましょう。

粉ミルクは70℃以上のお湯で調乳する

厚生労働省は、乳児用調製粉乳の調乳に使う湯を70℃以上に保つよう案内しています。粉ミルクは無菌ではないため、水の種類だけでなく温度と衛生的な取り扱いも重要です。

ウォーターサーバーを使う場合は、通常運転時の温水が調乳条件を満たすかを取扱説明書で確認してください。省エネモードでは温水温度が下がる機種もあります。

調乳後は適温まで冷ます

粉ミルクに表示された量のお湯で調乳し、哺乳瓶を流水や冷水に当てて授乳できる温度まで冷まします。自己判断でウォーターサーバーの冷水を足すと、濃度や衛生管理に影響する可能性があるため、粉ミルクの案内に従いましょう。

調乳で大切なポイント

「軟水だから大丈夫」と判断せず、粉ミルクの表示、水の成分、温水温度、調乳後の取り扱いをセットで確認してください。調乳後2時間以内に使わなかったミルクや飲み残しは再利用しません。

ウォーターサーバーを調乳に使いたい方は、赤ちゃん向けウォーターサーバーの選び方と、ウォーターサーバーのお湯は何度くらい?も確認してください。

ウォーターサーバーの水は硬水?軟水?

ウォーターサーバーの水は、サービスによって異なります。天然水、RO水、浄水型という種類の違いを理解すると選びやすくなります。

水の種類硬度の考え方確認ポイント
天然水採水地によって異なる硬度、採水地、成分表
RO水ろ過後の設計によって異なるミネラル添加の有無、最終的な硬度
水道水補充型原水となる地域の水道水の影響を受けるろ過方式、除去対象、フィルター交換
水道直結型原水となる地域の水道水の影響を受ける設置条件、ろ過方式、メンテナンス

天然水は採水地ごとに硬度が違う

天然水は、採水地の地質や水源によって硬度と成分が異なります。同じ「天然水」という表示でも硬度は一定ではないため、公式サイトの成分表を確認しましょう。

RO水は商品ごとの最終成分を見る

RO水は、RO膜で原水中の成分を除去したあと、飲みやすさのためにミネラルを加える商品もあります。「RO水だから必ず硬度ゼロ」と決めつけず、最終的な硬度と成分表示を見てください。

浄水型はろ過方式も確認する

一般的な浄水フィルターは、残留塩素やにおいの原因物質などを対象としますが、カルシウムやマグネシウムをどの程度残すかは製品によって異なります。浄水型を選ぶ場合は、除去項目だけでなく、フィルター交換周期や1日あたりの使用量の目安も確認しましょう。

水の製造方法を詳しく比べたい方は、天然水とRO水はどう違う?をご覧ください。

硬水と軟水の選び方

硬水と軟水に一律の優劣はありません。次の表を目安に、目的と好みから選びましょう。

目的・状況選び方の目安
普段の飲み水飲み慣れた硬度と味を優先する
和食・だし・炊飯軟水から試す
赤ちゃんのミルク粉ミルクの表示に適合する水を選ぶ
お茶・コーヒー好みの味になる硬度を試す
ミネラル感のある水が好き体調を見ながら硬水を試す
家族で幅広く使う軟水を基準に考える
持病や食事制限がある医師などの指示を優先する
水を選ぶときのチェックリスト
  • ラベルや公式サイトで硬度を確認したか
  • カルシウム・マグネシウム量を確認したか
  • 飲み水・料理・調乳など用途に合っているか
  • 毎日無理なく続けられる価格か
  • 健康効果だけを理由に選んでいないか
家族みんなで飲み、料理にも使うなら、まず軟水を基準にすると選びやすいです。最後は味と続けやすさも比べましょう。

硬水と軟水についてのよくある質問

硬水と軟水の違いは何ですか?

主に、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量が違います。これらから計算した硬度が低い水を軟水、高い水を硬水と呼びます。

日本の水道水は軟水ですか?

日本の水道水は全体として軟水が多い傾向にありますが、硬度には地域差があります。自治体や水道局が公表する水質検査結果で確認できます。

軟水と硬水はどちらが体に良いですか?

どちらが一律に体によいとは言い切れません。体調、食生活、味の好み、医師からの指示などに合わせて選びましょう。水だけでミネラルを補おうと考える必要はありません。

硬水を飲むと便秘に効果がありますか?

硬水を飲めば便秘が改善するとは断定できません。マグネシウム量や体質によってはお腹がゆるくなる場合もあります。症状が続く場合は、水だけで対処せず医療機関へ相談してください。

赤ちゃんのミルクには軟水を使えばよいですか?

軟水かどうかだけで判断せず、粉ミルクの表示に適合する水か確認してください。調乳には70℃以上のお湯を使い、商品に記載された作り方に従います。

ウォーターサーバーの水はすべて軟水ですか?

すべて同じではありません。天然水は採水地、RO水は製造後の成分設計、浄水型は原水とろ過方式によって異なります。各サービスの成分表で硬度を確認してください。

まとめ|普段使いは軟水を基準に、好みと用途で選ぼう

硬水と軟水の違いは、主にカルシウムとマグネシウムから算出される硬度です。WHOの区分では、60mg/L未満が軟水、60〜120mg/L未満が中硬水、120〜180mg/L未満が硬水、180mg/L以上が非常な硬水の目安です。

家族の飲み水、和食、炊飯など幅広い用途には軟水が使いやすい一方、硬水にも独特の味わいがあります。健康効果だけで決めず、硬度、味、用途、続けやすさを見て選びましょう。

赤ちゃんのミルク作りでは、軟水という表示だけでなく、粉ミルクの作り方、水の成分、70℃以上の温水を使えるかまで確認することが大切です。

参考資料

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