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浄水器のメリット・デメリットを解説|水道水・ミネラルウォーター・ウォーターサーバーとの違いも比較

水の知識

毎日の飲み水や料理に使う水を買うために、重たいペットボトルを何本も運ぶのは大変です。

「水道水をそのまま飲むのは少し気になる」

「でも、ミネラルウォーターを買い続けるのも面倒」

そんなときに候補になるのが、家庭用の浄水器です。

浄水器は、水道水に含まれる残留塩素やにおいの原因になりやすい成分などを減らし、飲みやすい水に整えるための機器です。蛇口に取り付けるタイプ、ポット型、据え置き型、ビルトイン型など、家庭の使い方に合わせて選べます。

ただし、浄水器を付ければ何でも解決するわけではありません。カートリッジ交換を忘れると性能が落ちますし、浄水した水は塩素の効果が弱まるため、早めに使い切る必要があります。

この記事では、浄水器のメリット・デメリット、種類ごとの違い、水道水・ミネラルウォーター・ウォーターサーバーとの使い分けまで、中立的に解説します。

目次

30秒でわかる結論

項目 内容
浄水器の主な役割 水道水の残留塩素、カルキ臭、濁りなどを減らして飲みやすくする
大きなメリット ペットボトルの購入・保管・ごみ出しの負担を減らせる
注意点 カートリッジ交換、洗浄、浄水後の早めの使用が必要
向いている家庭 水道水のにおいや味が気になる、料理にも使いたい、水を買う手間を減らしたい家庭
向いていない家庭 管理が面倒、交換時期を忘れやすい、冷水・温水をすぐ使いたい家庭

結論からいうと、浄水器は「水道水をもっと飲みやすくしたい」「ペットボトルの購入を減らしたい」という家庭に向いています。

一方で、温水や冷水をすぐ使いたい場合、災害用の備蓄水も兼ねたい場合、カートリッジ管理を避けたい場合は、ウォーターサーバーやミネラルウォーターも比較したほうがよいでしょう。

浄水器とは?水道水を飲みやすくするための機器

浄水器は、水道水を通して使う家庭用の機器です。水道水に含まれる残留塩素やにおいの原因になりやすい成分、濁りなどを、ろ材によって除去または減少させます。

日本の水道水は、水質基準に基づいて管理されています。そのため、基本的にはそのまま飲むことができます。

ただし、実際に飲むときには、次のような不満を感じることがあります。

  • カルキ臭が気になる
  • 味が硬く感じる
  • 朝一番の水をそのまま使うのが気になる
  • 古い配管や貯水槽が気になる
  • 料理やコーヒーの味をもう少し良くしたい

こうした不満をやわらげる選択肢の一つが浄水器です。

浄水器は「水道水専用」と考える

家庭用浄水器は、基本的に水道水を対象に作られています。

井戸水、川の水、雨水など、水道水以外の水を自己判断で通して飲むものではありません。非常用・アウトドア用など別用途の製品もありますが、一般家庭で使う浄水器とは前提が異なります。

浄水器を選ぶときは、商品説明や品質表示で「何を除去できるのか」「どのくらい使えるのか」「どの水に使えるのか」を確認しましょう。

浄水器のメリット

浄水器には、水を買う手間やごみを減らせるだけでなく、毎日の飲み水や料理を使いやすくするメリットがあります。

水道水のカルキ臭を減らせる

浄水器を使う大きなメリットは、水道水のカルキ臭を減らしやすいことです。

水道水には、安全に家庭まで届けるために残留塩素が含まれています。これは衛生管理のために必要なものですが、においや味が気になる原因にもなります。

活性炭などのろ材を使った浄水器は、残留塩素やにおいを減らし、水を飲みやすくする目的で使われます。

「水道水は飲めるけれど、味が苦手」という家庭では、浄水器を付けるだけで飲み水として使いやすくなる場合があります。

ペットボトルを買う手間が減る

ミネラルウォーターを毎日飲む家庭では、買い出しが負担になりがちです。

2Lペットボトルを何本も買うと重く、保管場所も必要です。飲み終わったあとは、空き容器の分別やごみ出しも発生します。

浄水器なら、蛇口から出る水道水をその場で浄水できます。水を買いに行く回数を減らせるため、買い物の負担やペットボトルごみを減らしたい家庭に向いています。

飲み水だけでなく料理にも使いやすい

浄水器の水は、飲み水だけでなく料理にも使えます。

たとえば、次のような場面です。

  • お米を研ぐ
  • 味噌汁やスープを作る
  • 麦茶や水出し茶を作る
  • コーヒーや紅茶を入れる
  • 野菜を洗う
  • 離乳食作りに使う

料理に使う水の量は意外と多いため、ミネラルウォーターだけでまかなうと費用も保管場所も必要になります。

浄水器であれば、水道水感覚でたっぷり使いやすいのが利点です。

ランニングコストを抑えやすい

浄水器は、本体代やカートリッジ代がかかります。

ただし、長期的に見ると、毎回ペットボトルの水を買うより費用を抑えやすい場合があります。

特に、家族で飲み水や料理に多く使う家庭では、1Lあたりのコストを下げやすいのがメリットです。

ただし、カートリッジ代は製品によって差があります。購入前に「本体価格」だけでなく、「交換カートリッジの価格」と「交換頻度」まで確認しておきましょう。

設置スペースが比較的小さい

蛇口直結型やポット型の浄水器は、ウォーターサーバーに比べて設置スペースを取りにくいです。

キッチンが狭い家庭や、一人暮らしの部屋でも導入しやすい点はメリットです。

ウォーターサーバーのように本体の置き場所や予備ボトルの保管場所を確保する必要がないため、まずは手軽に水を見直したい家庭に向いています。

浄水器のデメリット

浄水器は便利ですが、管理をしないまま使い続けると、期待した性能を得られなくなります。

メリットだけでなく、デメリットも確認しておきましょう。

カートリッジ交換が必要

浄水器は、カートリッジやフィルターで水をろ過します。

そのため、一定量の水を使うと交換が必要です。交換時期を過ぎたまま使い続けると、においが戻ったり、除去性能が落ちたりする可能性があります。

カートリッジの交換時期は、製品や使用量によって異なります。

1日あたりの使用量が多い家庭では、想定より早く交換が必要になることもあります。購入前に、次の点を確認しましょう。

  • カートリッジの交換目安
  • 交換カートリッジの価格
  • 近くの店舗や通販で買いやすいか
  • 交換作業が簡単か
  • 交換時期を知らせる機能があるか

浄水した水は早めに使う必要がある

水道水には、衛生状態を保つために残留塩素が含まれています。

浄水器を通すと、この塩素が減るため、浄水した水は長期保存に向きません。

浄水した水は、できるだけ早めに使い切りましょう。特にポット型で冷蔵庫に保管する場合でも、作り置きしすぎないことが大切です。

災害用の備蓄水として長く保存したい場合は、浄水器の水ではなく、未開封のペットボトル水やウォーターサーバーの未開封ボトルを使うほうが管理しやすいです。

熱湯を流せない製品が多い

浄水器には、熱湯を流せない製品が多くあります。

熱いお湯を通すと、カートリッジや本体が傷んだり、性能に影響したりするおそれがあります。

料理中に蛇口を切り替えるのが面倒で、うっかりお湯を通してしまうこともあります。キッチンで使う場合は、取扱説明書の注意事項を確認し、浄水と原水の切り替えを正しく使いましょう。

除去できる物質は製品によって違う

浄水器といっても、すべての製品が同じ性能ではありません。

残留塩素の除去を得意とするもの、濁りに対応するもの、トリハロメタンや溶解性鉛などに対応するものなど、製品によって違いがあります。

「浄水器を付ければすべての不安がなくなる」と考えるのではなく、自分が気にしている項目に対応しているかを品質表示で確認することが大切です。

冷水や温水はすぐに使えない

浄水器は、水道水を飲みやすくするための機器です。

ウォーターサーバーのように、冷水や温水をすぐに使えるわけではありません。

冷たい水を飲みたい場合は冷蔵庫で冷やす必要があり、赤ちゃんのミルク作りやコーヒー用のお湯は別途沸かす必要があります。

「温水・冷水をすぐ使えること」を重視するなら、浄水器よりウォーターサーバーのほうが合う場合があります。

浄水器の種類と選び方

浄水器にはいくつかの種類があります。

どれが一番良いというより、キッチンの広さ、使う水の量、交換のしやすさで選ぶのが現実的です。

種類 特徴 向いている家庭
蛇口直結型 蛇口に取り付ける。比較的手軽 まず安く試したい家庭
ポット型 水を入れてろ過する。設置工事不要 一人暮らし、少量だけ使いたい家庭
据え置き型 本体をキッチンに置く。ろ過能力が高めの製品もある 飲み水や料理に多く使う家庭
水栓一体型 蛇口と一体化して見た目がすっきり キッチンをすっきり使いたい家庭
アンダーシンク型 シンク下に設置する 初期費用をかけても見た目と使いやすさを重視する家庭

初めてなら蛇口直結型かポット型が始めやすい

初めて浄水器を使うなら、蛇口直結型かポット型が始めやすいです。

本体価格が比較的安く、工事も不要な製品が多いため、失敗したときの負担が小さくなります。

ただし、家族全員の飲み水や料理にたくさん使うなら、カートリッジ交換頻度が高くなることがあります。使用量が多い家庭では、据え置き型や水栓一体型も比較しましょう。

料理にも使うならろ過流量を確認する

飲み水だけでなく料理にも使う場合は、ろ過流量も大切です。

ろ過流量が少ないと、水をためるのに時間がかかり、調理中にストレスを感じることがあります。

お米を研ぐ、鍋に水を入れる、麦茶を作るなど、まとまった量を使う家庭は、スムーズに使える流量か確認しておきましょう。

交換カートリッジの買いやすさも重要

浄水器は、本体を買って終わりではありません。

カートリッジを継続して交換できることが大切です。

交換カートリッジが高すぎる、店頭で見つかりにくい、型番がわかりにくい製品だと、使い続けるうちに面倒になります。

購入前に、交換カートリッジの価格と入手しやすさを確認しておきましょう。

水道水・浄水器・ミネラルウォーター・ウォーターサーバーの比較

水を見直す方法は、浄水器だけではありません。

それぞれの違いを整理すると、家庭に合う選択肢が見えやすくなります。

比較項目 水道水 浄水器 ミネラルウォーター ウォーターサーバー
手軽さ
味・におい対策
買い出しの手間
保管スペース
温水・冷水
災害用備蓄
管理の手間
コスト

浄水器は、水道水の手軽さを活かしながら、味やにおいを改善したい家庭に向いています。

一方で、天然水のおいしさ、備蓄性、温水・冷水の便利さを重視する場合は、ミネラルウォーターやウォーターサーバーも候補になります。

浄水器が向いている家庭

浄水器は、次のような家庭に向いています。

  • 水道水のカルキ臭が気になる
  • ペットボトルを買う回数を減らしたい
  • 飲み水だけでなく料理にもたくさん使いたい
  • キッチンにウォーターサーバーを置くスペースがない
  • 月額費用をできるだけ抑えたい
  • 水道水をベースに、味やにおいだけ整えたい

特に、毎日料理をする家庭や、麦茶・コーヒー・炊飯などに水をよく使う家庭では、浄水器の便利さを感じやすいでしょう。

浄水器をおすすめしにくい家庭

一方で、次のような家庭では浄水器以外も比較したほうがよいです。

  • カートリッジ交換を忘れそう
  • 浄水した水を作り置きしたい
  • 冷水や温水をすぐ使いたい
  • 赤ちゃんのミルク作りを時短したい
  • 災害用の水も兼ねたい
  • 水道水ではなく天然水を飲みたい
  • キッチンの蛇口形状が合わない

浄水器は便利ですが、温水・冷水の機能はありません。

ミルク作りや白湯、コーヒーなどでお湯を使う機会が多い家庭は、ウォーターサーバーも比較すると選びやすくなります。

浄水器を使うときの注意点

浄水器は、正しく使ってこそ便利な機器です。

次のポイントは、購入後も意識しておきましょう。

カートリッジ交換時期を守る

最も大切なのは、カートリッジ交換時期を守ることです。

交換時期は、カレンダーやスマホのリマインダーに登録しておくと忘れにくくなります。

「まだ水が出るから大丈夫」と考えず、メーカーが示す交換目安を確認しましょう。

朝一番の水は少し流す

浄水器協会では、朝一番など浄水器内に滞留した水を使わないよう、適切に放流することを使用上の注意として示しています。

朝の最初に使う水や、長時間使わなかったあとの水は、少し流してから飲み水や料理に使うと安心です。

浄水した水は早めに使う

浄水器を通した水は、できるだけ早めに使いましょう。

麦茶や水出し茶を作る場合も、清潔な容器を使い、冷蔵庫で保管し、長く置きすぎないことが大切です。

熱湯を通さない

浄水器に熱湯を通すと、本体やカートリッジに影響する可能性があります。

お湯を使うときは、原水側に切り替える、または取扱説明書で使用できる温度を確認してください。

よくある質問

浄水器を使えば水道水は安全になりますか?

日本の水道水は、基本的に水質基準に基づいて管理されています。

浄水器は、水道水を安全にするというより、残留塩素やにおい、濁りなどを減らして飲みやすくするための機器と考えるとわかりやすいです。

ただし、製品によって除去できる物質は違います。気になる項目がある場合は、品質表示やメーカー情報を確認しましょう。

浄水器の水は赤ちゃんのミルクに使えますか?

使用する水が水道水で、浄水器を正しく管理している場合、調乳に使われることはあります。

ただし、粉ミルクを作るときは、粉ミルクメーカーの表示に従い、70℃以上のお湯で調乳するなどの基本を守る必要があります。

浄水器の水を使う場合も、浄水後に長時間置いた水は避け、早めに使いましょう。

浄水器とウォーターサーバーはどちらが安いですか?

費用だけで見ると、浄水器のほうが安くなりやすいです。

ただし、ウォーターサーバーには、温水・冷水をすぐ使える、水を届けてもらえる、天然水を選べる、備蓄水として使いやすいといったメリットがあります。

価格重視なら浄水器、便利さ重視ならウォーターサーバーという考え方がしやすいです。

浄水器のカートリッジはどのくらいで交換しますか?

製品や使用量によって異なります。

同じカートリッジでも、1日5L使う家庭と15L使う家庭では交換時期が変わります。メーカーの交換目安を確認し、使用量が多い家庭では早めの交換を意識しましょう。

浄水器の水は保存できますか?

長期保存には向きません。

浄水器を通すと残留塩素が減るため、浄水した水はできるだけ早めに使うのが基本です。災害用の備蓄水には、未開封のペットボトル水や長期保存水のほうが管理しやすいです。

浄水器は料理にも使えますか?

使えます。

炊飯、味噌汁、スープ、お茶、コーヒーなど、においや味が気になる料理に使いやすいです。ただし、料理にたくさん使う家庭では水の使用量が増えるため、カートリッジ交換時期が早まる可能性があります。

まとめ|浄水器は「水道水をもっと飲みやすくしたい家庭」に向いている

浄水器は、水道水のカルキ臭やにおいを減らし、飲み水や料理に使いやすくするための便利な機器です。

ペットボトルの買い出しやごみ出しを減らせるため、毎日水をよく使う家庭では導入する価値があります。

一方で、カートリッジ交換、浄水後の早めの使用、熱湯を通さないことなど、管理上の注意点もあります。

浄水器を選ぶときは、次の点を確認しましょう。

  • どの物質を除去できるか
  • カートリッジ交換時期と価格
  • 1日に使う水の量に合っているか
  • 蛇口やキッチンに設置できるか
  • 飲み水だけでなく料理にも使いやすいか

水道水の味やにおいを整えたいなら浄水器、天然水や温水・冷水の便利さを重視するならウォーターサーバー、備蓄性を重視するならペットボトル水というように、目的に合わせて選ぶと失敗しにくくなります。

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